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2011-09-21

筋筋膜性疼痛症候群の鍼灸治療

手または足の痺れ・痛みが取れないので検査をしたら
首または腰のヘルニア・脊柱管狭窄と診断を受けた。
ブロック注射や薬・マッサージを受けたが治らない・・・

こういう方が結構来院されますが、
ヘルニアや脊柱管狭窄を無視して、筋筋膜性疼痛症候群の治療をするとかなりの確率で症状が改善・治癒します。

筋筋膜性疼痛症候群は、筋肉が原因で、痛みやしびれが生じる病気です。外傷やぎっくり腰なら、症状は短期間で改善されますが、筋筋膜性疼痛症候群は、なかなか改善されないのが特徴的です。

鍼治療がよく効きます

また、痛みが特定部位・不特定部位にでたり、複数部位が痛んだり、痛みの種類も「焼けるような」「刺すような」「うずくような」痛みとして表現する方もいらっしゃいます。多くの場合、押すと痛みが広がる部位(トリガーポイント、発痛点)があります。

また、筋肉内の血流が悪くな痛みが発生するので、軽い「むくみ」が生じることがあります。

原因

原因はいくつかあります。

たとえば無理な姿勢を続けたり、重い物を急に持ったりして筋肉を痛めたが(急性痛)、これがなかなか治らずに慢性痛に移行した。この場合は肉離れみたいな痛みから、鈍痛やしびれ感に変化することが多いです。

あるいは急に痛めたわけではないけれども、同じ姿勢や、筋肉に負担のかかる姿勢を長時間続けて、筋肉への負荷が大きくなって
なかなか取れない。

これに加えて貧血や、カルシウム・カリウム・鉄分、ビタミンC・B1・B-6・B-1・B-12などのビタミン・ミネラル不足も、筋筋膜性疼痛症候群が起きるの要素になっていると考えられていす。

トリガーポイントの識別基準

筋筋膜性疼痛症候群が広く知られるようになったのは、
アメリカの医師、ジャネット・G・トラベルとデイビッド・G・シモンズが1983年に
『筋筋膜性疼痛と機能障害: トリガーポイントマニュアル
(Travell & Simons’ Myofascial Pain and Dysfunction: The Trigger Point Manual )』
という本を出版してからです(エンタプライズ社発行の翻訳有)。

その中に、筋筋膜性疼痛症候群の特徴であるトリガーポイントの識別基準が書かれています。
まとめるとつぎのような感じです。

必須基準(四つとも該当)
1)触れやすい筋肉については、索状硬結を触診できること。
2)索状硬結に沿ったライン上に、鋭い痛みを感じる圧痛点があること(ジャンプサイン)。
3)筋筋膜の圧痛点を押すと、関連痛として推測できる部位に痛みや違和感が生じる。
4)痛みによって、可動域にある程度の制限があること

確認すべき観察事項(最低ひとつ該当)
1)目視可能または、触診でわかる局所的な筋肉の収縮が見られるか?
2)針を圧痛点に刺すことにより、局所的な単収縮(引きつり)が見られるか?
3)圧痛点を圧迫することにより、局所的な単収縮(引きつり)が見られるか?
4)筋肉のストレッチングをしたり、圧痛点への注射によって症状が改善する

鍼灸・推拿・指圧治療

中国医学的に筋筋膜性疼痛症候群の分析は、西洋医学とは違った観点で行うので、 かなり治療の幅が広がります。

まず対処療法的には、肝鬱気滞・気滞血お・肝腎陰虚・肝血不足・湿痺・寒痺などが考えられます。

・肝鬱気滞はストレスなどによって知覚過敏になったものです。
・気滞血瘀は、疲れて元気がなくなったり肝鬱気滞になったりして、血液やリンパの流れが悪くなって滞ることです。
・肝腎陰虚は身体を鎮める元気が低下して、オーバーヒート気味になり、筋肉に潤いが亡くなる状態です。比較的、体力と筋力があるけども、筋肉が固い人がなりやすいです。
・肝血不足は筋肉に新鮮な血液が充分供給されなくなって、引きつったりピクピクしたりすることです。
湿痺は上記の症状に浮腫が加わったもので、
・寒痺は冷えが加わったものです。

他にもいくつかバリエーションがありますが、当院では体調を調える治療をベースにして、上記のような対処療法を行う総合治療をしています。

筋筋膜性疼痛症候群に関しては、他にも記事を書いていきますので、そちらもご覧ください。

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