日本初の実験映画『狂気の一頁』を見た

Amazon Primeで、戦前の『狂気の一頁』という映画を見た。監督は戦後も時代劇などで活躍した衣笠貞之助。川場康成や横光利一等といった新感覚派の小説家たちが共同で脚本書いた日本初の前衛映画・実験映画である。

当時の特撮・特殊効果技法がいくつも取り入れられている。撮影助手にあの円谷英二が参加していたというのも感慨深い。ストーリーは単純だが、映像が非常に芸術的で一般的ではない。寺山修司や暗黒舞踏家などが見ていたら絶賛していたのでは?精神病院の閉鎖病棟での話なので、こんな映画はもう作れないだろう。

wikiには影響を受けた映画として「ガリガリ博士」などのドイツ表現主義、フランス印象主義の影響を挙げているが、「月世界旅行」みたいな黎明期のSF映画の影響も受けているのではと感じた。ドイツ表現主義の傑作SP映画「メトロポリス」よりも1年早いというのもすごい。

演技で一番気になったのが統合失調の踊り子のダンス。これが非常に奇妙な動きをしているだけに見えるかもしれないが、暗黒舞踏を思わせる前衛的な踊りなのだ。wikiには前衛舞踏家と書いてあり納得である。

興行的には失敗だったようだが傑作だと思う。Amazon Praime でなくてもwikiから全編見られます。