施術について

風邪ぎみの方、風邪をひいて熱は下がったけれどもいまいち体調がもどらないという方は中国医学の考え方で治療をすると劇的に改善することがあります。基本は漢方の古典で最重要視される『傷寒論』をもとにして施術を行います。漢方専門クリニックを受診されるのもいいですが、おなじことを鍼灸でも対応可能です。当院の常連さんに生じた場合は、通常の治療の前に行ってます。

鍼灸の古典を紐解くと、歴史的には様々な内科的症状に対応してきたことがわかります。今では西洋医学を第一選択の疾患も多いですけれども、中国医学の考え方で施術するほうが改善が早いものも多々あります。当院では中華伝承医学の口伝にもとづく対処方法をベースにさまざまな施術法を取り入れています。

国の指定難病のみならず現代医学で難治の病気が中国医学で劇的に治ることもときどきあります。とはいうものの、やはり中国医学でも難しく、夢の治療法ではありません。ただし、西洋医学的治療に鍼灸に漢方・食事療法・栄養療法などを組み合わせると改善したり進行を遅らせたりできる症例も少なくはないです。中国医学の古典には実にさまざまな疾患に対応している記述が見受けられます。西洋医学の治療を拒否される方も、当院ではお受けはしますが、病態によってはお断りすることもあります。

中国医学では天人合一という思想があり、人間の体は自然に相応し、季節に応じて変化していきます。季節の治療には２つの視点があります。ひとつは、その季節ごとに特徴的な症状を、患者様個々人の体調に合わせて改善させていくという視点です。もうひとつは個々人の体質に応じた、季節に相応した体調というものにするという視点です。前者は比較的簡単ですが、後者は中国医学独特の考え方や診察法が必要なのですが、日本にはほとんど伝わっていません。当院では中華伝承医学に代々伝えられてきた考え方に沿って施術を行います。後者の治療は定期的にご来院いただいている方以外には難しい方法です。