中医古典– category –
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黄老思想における道器論と陰陽論・三才思想(その2)
中華伝承医学入門講座の講義ノートより 気一元論 上述したように、現象世界すべてが気によって生じるという考え方を気一元論とよびます。人間の体や意識・感情も気によ... -
黄老思想における道器論と陰陽論・三才思想(その1)
中華伝承医学入門講座の講義ノートより 道器説と気の思想 『老子』五十一章 陰陽魚 「道之を生じて、徳之を畜(やしな)い、物之に形(あら)われて、器之になる。是(... -
気口九道脉診概要
以下の文章は気口九道の概要として某所から依頼されたものの、ボツになったのでここに掲載しておきます。 字数の制約があったので、わかりやすくはないかとも思います。... -
インドの三徳(triguṇa)説と老子の徳との関係
サーンキャなんかのtriguṇa説、つまり sattva・rajas・tamasと展開される説を三徳説と訳されることがあるが、この徳という用語は道家の徳のニュアンスを援用したもので... -
名人は脉など見ない?
あるとき「名人は脈など診なくても問診だけで治療する」という考えがあるのを知って驚いたが、現代中医学はそんな傾向にあり、それは前々から日本の臨床家から批判され... -
ググれカス、ググるカス
コロナが流行り始めた頃、「コロナはただの風邪」派の人と話をしていたとき、「ただのカゼ」の根拠に疑問を呈したら、「インフルエンザの死亡者数・超過死亡数・重症化... -
文献学的センスの訓練
仏教サロン京都で主催している、東大助教の高橋健二先生の「サンスクリット・リハビリ講座」の二回目が終わる。 ヒトーパデーシャという説話集を文法的に詰めて読んでい... -
陰陽五行を否定した鍼灸が見失うもの
陰陽五行や神秘主義的な部分を取り除いて中国医学は発展した、と考える人がいてもおかしくはないが、発展というより大衆化したと表現する方が正確だろう。 実際に日本で... -
脉診法の構造のこと
『黄帝内経』『難経』『傷寒論』に記載されている古代医学の種々の診察法は、それぞれに世界観や人体観・病理観があってその構造にしたがって組みたてられています。な... -
気の感覚が分からない人の特徴
気をやりとりする理屈は中国医学の人体論をベースに、初歩の神秘学的概念を加味したら説明できる。しかしそれを感覚的に実感するには、仏教でいう我執が強い人には難しい。 -
気や意識の科学的研究の落とし穴
気や意識の生理学的影響の先行研究は、医学研究の本流からは白い目で見られつつもかなりおこなわれていて、視点としては出尽くしているんじゃないかなぁ。私は細かくは... -
古代中国医学は巫(祝由)を否定したのか?
鍼灸は西洋医学的発想だけでそれなりに効き、それだけで治療院も繁盛させられることができる。しかし古典にのっとってマジカルな面を取り入れないと効かないものも多々...