ググれカス、ググるカス

コロナが流行り始めた頃、「コロナはただの風邪」派の人と話をしていたとき、「ただのカゼ」の根拠に疑問を呈したら、「インフルエンザの死亡者数・超過死亡数・重症化率をググって比較すればいいだろう。それくらいもやらないのか、ググれカス」と言われた。

私は統計学的にサンプリングの前提が違うのに比較することに意味があるのか、比較するのならなんらかの補正が必要なのではと疑問を持っていたんだけど、それは理解してもらえなかった。後で大学の薬学の先生にご意見をうかがったら(ただのカゼかどうかは別にして)単純比較することには意味がないということを教えてくださった。

ある人と食医の制度の話をしていたときに、古典のデータベースを食医で調べて初出を言われたんだけど、私は制度の話をしているのであって、呼び名の話をしているのではないし、その検索データには出土文献はないはず。データベース漢字の字体の問題もある。でも「それくらい調べろ」みたいに言われた。

いずれにせよ、独学で学問の基礎的な訓練をも受けていないので大学の学部生レベルの発想にもなってないのだ。

ググれば一次情報はいろいろ出てくるんだけど、データの意味や文脈を汲み取る力、真偽を見抜く能力は別に必要だ。そういった能力はどこかで指導を受けないと身につかない。よほどの天才か地道に足で情報を集めでもしないかぎりは。

検索する能力は重要だけど、それを評価する能力はもっと必要だ。

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