Q&A伝統宗教と、いわゆるスピリチュアル系のエネルギーワークの共通点・非共通点はなんでしょうか?

地方の農村部で開業しています。農業や林業の患者さんが多いのですが、自然の状態と密接な関係にある方が多いように感じます。都会で治療していたときの患者さんとはかなり違うように思うのです。

スピリチュアル系のエネルギーワークにはいろいろありますが、伝統的な技法をアレンジしたもののようにも感じます。修験道や神道、道教や仙道、チベット医学やアーユルヴェーダ医学といったものに共通事項はあるのでしょうか?

自然、特に天人地にわけたときの地である野山・大地・大地に生えている植物、大地を流れる川、川の水が行き着く海、それらの場所で生きている生物、これらを生み出す働きを中国では地の気と名付け、そこに生命の働きの根源があると考えました。それを神格化するとアニミズムになるわけです。山の神、川の神、海の神、農耕の神であったりするわけです。神=霊です。

さらに人間の身体にもそれと共通の働きも見いだしました。中国医学ではこれらを魄とよび、臓腑や形気として細分化していきます。物質としての肉体を形、アニミズムと共通の霊的なからだを単に気として、形と気に二分節化する分類もあります。魄という漢字は白+鬼から構成されています。白は物質的肉体、特に骨を意味し、鬼は物質的な肉体を生命化する霊的な身体である魄のことです。魄はインドではプラーナ、チベットではルンなどとよばれたりします。名前や分節化はそれぞれの文化体系によって違いますが、同じものを意味しています。古代においてはこの霊的な肉体をコントロールしようとする操作法がいくつも考え出されました。

スピリチュアル系でエネルギーワークとよばれるものの多くはそれをアレンジしたものです。

われわれは肉体をベースに生命活動をしているわけですから、霊的な肉体、人間の中にあるアニミズム的生命化エネルギーをコントロールして、健康でいよう、長生きしようという衝動は、生物として当然あるものだと思います。

ところがそれに執着するということは、現象世界に執着するということです。執着は業(カルマ)を作る源なわけです。

インドやチベットの宗教では、基本的にそういった業を超越することを目指します。だからエネルギーワークといっても、ベースには業を超越した境地である解脱がベースにあります。その上でのエネルギーワークなんです。ここがアニミズムと決定的に違う点であり、多くのスピリチュアル系とも違います。

解脱がベースにないエネルギーワークのエネルギーの源泉は物質にもとめます。それに対して解脱がベースにあるエネルギーワークのエネルギーの源泉は解脱の境地に求めます。仏教だと仏にもとめるわけです。そうしますとエネルギーの質がまったく変わります。ここがエネルギーワークを考える際の最重要点のひとつです。

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