気口九道の配穴例(初級篇1~配穴事典を使った選穴法~)

気口九道を使った治療の組み立て方は簡単なものから高度なものまでたくさんあります。

以下に、既存の配穴事典を使った治療の初心者向けの使い方例を挙げてみます。

1)症状配穴

症状が並べてあって、配穴例が列挙されている。気口九道脉診で疏滞している経に該当するツボを選択する。いわゆる特効穴の配穴を絞り込む方法

例)下腹痛 腸炎・膀胱炎・婦人病・蛔虫痛などの病気はどれも下腹痛を起こす。鍼治療は、止痛・消炎作用がある。
主穴:関元・三陰交  
副穴:中極・足三里

主穴選択の場合、気口九道で任脈が出ていれば関元、左脾経が出ていれば左三陰交に配穴。

2)弁証配穴1

弁証名が並べてあって、配穴例が列挙されている。1と同様に気口九道脉診で疏滞している経の経穴を選択し、弁証と合っているかどうか診てから行う。

例)(条文)傷寒を病んで脈浮緊でない汗が出ない者は、衂(鼻血)が出ます。麻黄湯これをつかさどる。
 (鍼法)合谷、経渠・風府、風池で汗を出す。鼻出血の時は単鹹を合谷にして立ちどころに止む。


気口九道で膀胱経が出ていれば該当側の風池、督脈が出ていれば風府といった具合に使う

3)弁証配穴2

症状が並べてあり、各々の症状を引き起こす原因の弁証例を列挙している。まず弁証して配穴候補を導き出し、気口九道脉診で配穴を搾る。

【腹痛】
寒邪内積:激痛、腹部を温められるものを好み冷えを嫌う、四肢冷、大便溏泄、舌淡・苔白潤、脈沈緊。中かん、神闕・関元・足三里・公孫
        
脾陽不振:間歇的な持続的鈍痛、喜按、時に大便溏、精神疲労、冷え症、薄白苔、脈沈細脾兪・胃兪・中かん・気海・章門・足三里
    
飲食停滞:かん腹腸満、拒按、拒食、腐臭のするげっぷ、胸焼け、腹痛して下痢、排便により疼痛軽減、膩苔、滑脉中かん・天突・天枢・気海・足三里・裏内庭

脾陽不振と弁証した時点で気口九道脉診を行い、膀胱経が出ていれば胃兪、右胃経が出ていれば右足三里に配穴。

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