夏のノンアルコールビール 漢方的考え方

夏にビールが欲しくなる方は多いと思います。漢方的にも勧める先生方はいらっしゃいます。私は基本的にアルコールがほとんど飲めないし、お店のビールは冷たいので冷え性の私が飲むと調子が悪くなるので、今までほとんど飲んできませんでした。

アルコールがだめならノンアルコールビールという手もあるのですが、日本の有名会社のノンアルコールビールはいろいろ混ぜ物が入っていておいしくありません。からだに悪いものが結構入ってるのは日本的です。

だから常用することはなかったのですが、ドイツ製のノンアルコールビールは混ぜ物がほとんどないことを知り、3年ほど前から夏場限定で飲むようになりました。とはいうものの、冷蔵庫で冷やして飲むと冷たすぎるので、常温のものに氷を少しだけ入れて飲んでいます。ドイツでは日本のようにキンキンに冷やして飲むことはないようです。日本より気温が低いというのもあるかもしれませんが、ビールの味が味わいやすいからかもしれません。

下に主な成分の中国医学的薬効を考えてみますが、胃痛のある方、胃酸過多、胃炎や潰瘍のある方、冷え性の方にはおすすめしません。

ということをはじめに申し上げておいて、漢方的に考えるノンアルコールビールの成分と、いくつかの銘柄をご紹介しましょう。

目次

ノンアルコールビールの主な成分と薬効

ビールの基本的な成分は大麦(麦芽)とホップと炭酸と水が基本です。これらを中国医学的に見ていきましょう。

大麦

小麦も漢方で使うのですが、ビールには大麦、麦芽が使われているのがミソです。手元にある『中医薬学』(東洋学術出版)の記載では、五味は甘で四性は平、帰経が脾と胃とあります。甘みは身体の緊張をリラックスさせたりする作用があります。四性の平は熱くもなく冷たくもなくというニュアンスです。帰経は臓腑の作用場所ということです。つまり大麦は脾と胃に作用して身体をリラックスさせるということですね。

ホップ

ホップは中国では啤酒花と呼ばれます。手元の本には載っていないので、比較的最近使われるようになってきたのかもしれません。ホップはビールの苦味・香り・泡に重要な役割があり、雑菌の繁殖を抑え、ビールの保存性を高める働きがあります。ヨーロッパでは民間薬のハーブとして用いられ、健胃、鎮静効果があるされています。

苦みは心に働きかけ、血管を収縮させる作用があるので、暑くて汗をたくさんかいて開いた汗腺や血管を収縮させる作用があります。

五味が甘、四性は凉、帰経は心(と肺?)といったところでしょうか。健胃作用があるのなら、帰経は脾や胃なるのかもしれません。

炭酸

ビールに含まれる炭酸は字のとおり酸性の物質です。ネットで調べてみるとビールの酸度はpH4~5くらいのようです。市販されている炭酸水の多くはpH5.0前後といわれていますから、炭酸水よりもちょっと酸性度が強いようです。

胃液の酸度はpH1~2と強酸なのですが、胃液が出にくくなっている方は酸性の炭酸で少し消化がよくなるかもしれません。

ノンアルコールビールの飲み比べ

Clausthaler クラウスターラー

私のように氷を入れて飲む方にイチオシはこのクラウスタウラーです。成分は大麦麦芽・ホップエキス・炭酸とシンプルで混ぜ物がほとんどなく、すこし濃いめの味なので、氷を少しだけ入れるのなら薄まって気になることも少ないです。

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