急性期の帯状疱疹の鍼灸治療

帯状疱疹の急性期、発症当日から一週間くらいでも対応は可能です。丘疹や痛みの軽減にかなり効果があります。ただし当院では、まずは病院で抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなど)を処方していただくことをお勧めしています。発症から3日以内に飲み始めると効果的にウイルスの増殖が抑えられると言われています。急性期を過ぎた頃から飲み始めてもあまり効果がないようです。 炎症を抑えるという意味で、ロキソプロフェン、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方されることもあります。

帯状疱疹の急性期に鍼灸を行うと症状を抑えるのにかなり有効なのですが、頻回(毎日や一日おき)の施術をしたい疾患なので、自費治療で費用面を考えると、施術回数を減らすために薬を併用した上で行うか、薬がなんらかの理由で飲めないが費用にこだわらない方向けの施術だと思います。費用対効果のことを考えると、急性期のピークを過ぎてからか、服薬であまり症状が改善しない方にお勧めします。ただし顔面に出て顔面神経麻痺を発症しているハント症候群などは、早急に対処する方がいいので、できるだけ早くに鍼灸での施術を始めたいです。

施術自体は簡単で、局所の清熱・鎮痛を主とした対処療法が中心になります。いわゆる遠隔部のツボを使うこともありますが、症状のある付近の施術が基本です。ただし丘疹がでている部位に直接することは基本的にありません。

急性期過ぎても症状がなかなか改善しないけれども、服薬とは別の視点で取り組むことで劇的に症状改善することは多々あります。むしろ鍼灸の施術効果の本領発揮は急性期のピーク以降にあります。下記のような例も多々ありますので、ご参考になさってください。

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