開始時間を1時間間違えて2コマ目から。
アーユル・ヴェーダの話だが、インド哲学の基本的重要語の使い方が不正確というか、英語の2次文献、3次文献しか読んでない感じなのが気になった。たとえばアートマンを魂と訳すのはどうか。不二一元の使い方もシャンカラとはちがうのでは等々。。。。
アーユルヴェーダはインドでもきちんと伝統を踏まえたものと出会うのはむずかしいと、アーユル・ヴェーダの基本テキストを翻訳するプロジェクトに参加していた学者から聞いたこともある。アーユル・ヴェーダに興味を持っている鍼灸師もよく見かけるが、個人的には手を出さない方がいいと思う。壁が高くて厚すぎるのだ。チベット医学も同じ。漢方を勉強する方がずっといいと思う。
講演の内容としては目新しいものはないが、鍼灸師向けの教育講演としてはよかったかのかもしれない。
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#日本伝統鍼灸学会学術大会 2日目その2。
寄金先生のワークショップに外れたので松田博公先生の講演を拝聴。黄帝内経の中に巫(シャーマニズム)の思想や技術が継承されていることを読み取ろうとする試み。
内経はかなり昔から巫と袂をわかった医学と理解されてきたが、それに対する異議申し立てを松田先生はずっとなさってきた。『史記』や『礼記』などの文献も引用しながら構築された論考の重要性をどれだけの人が感じただろうか?松田先生のような視点で読んでいくと、いろいろな発見があるのは間違いない。
『内経』は編纂を繰り返えされる間に、巫を喚起する記述を削いで行ったのかもしれないと、松田先生のお話を拝聴していて感じた。
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#日本伝統鍼灸学会学術大会 番外編
学会参加で楽しいことのひとつは、お久しぶりの方々とお話しできたり、SNSで知り合った先生と直接お話しできる機会を持てたりすること。今回もお茶しながら近況話し合ったり、初めての方にお声をかけていただいたり。私のSNSでの書き込み読んで声をかけてくださった方が何名かいらっしゃった。
それと業者展示。てい鍼のような特殊なものを触って買えたり、なかなか書店売りしない自費出版本を見かけたりする。これはと思う、本は買うことにしている。今回は井上恵理先生の『難経』講義録を買った。購入先の亜東書店のOさんにはいろいろお世話になっていて、4年前の学会で気口九道の発表したおりにたくさん仕入れていただいて、完売したことがある。また中国発行の仏教書を注文する時にもお世話になった。
今回は寄金先生にもお世話になった。お茶しながらいろいろお教えていただいたり、調子が悪かったのを懇親会で気づいてくださって、プチ活法をしていただいた。