六季(季節)の治療
湿季の治療(夏の終わりの鍼灸治療講義ノート) | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
下記の記事は、鍼灸学校の学生および中華伝承医学の入門者向けに行った講座で配布した資料です。「かしま鍼灸治療院、あるいは中華伝承医学ってどんなのことをしているの?…
燥季の治療(秋から冬にかけての鍼灸治療講義ノート) | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
この記事は中華伝承医学の入門者向けに行った、燥季治療の講義の概論部分です。詳しい診察法や治療法は書いていません。 この時期によく発生する症状には、腰痛・寝違い・…
陰陽五行説
感情で五蔵の虚実を判別し、五味で補瀉する鍼灸医学の話 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
中国医学で五蔵の虚実を診るのにいろいろな診察法があります。漢方や鍼灸の教科書に載っているもの以外にも、字や絵・色使いといった心理療法でも使えそうなものから、手相…
五行の色を使った中国医学的養生法 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
当院では施術中のさいに、患者様に養生法をアドバイスすることがあります。五行の色を使った養生法にはいろいろあるのですが、以下に書くのは服装に関する養生法です。どう…
WEB講義「古代中国の宗教的五行論」を終えて | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
2年ほど前に仏教サロン京都さんから五行論の講義の講義を依頼されて、やっと今年にお話できたのがこの「古代中国の宗教的五行論」(全二回)の講義でした。 この講義では前…
『春秋左氏伝』(『左伝』)にみられる五材と五行|南森町駅・大阪天満宮駅下車すぐのかしま鍼灸治療院
・五行の起源のひとつとして『春秋左氏伝』の五材があげられることがある。 天生五材,民並用之,廢一不可,誰能去兵天、五材を生じ、民並びに之を用ゐる。一を排するも不…
現代中医学のおかしな五行論 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
本稿は学生向けに行った講義のノートよりの抜粋です。 陰陽五行思想は一般の方にもよく知られているが、大陸の大学で教えているものと伝統的な理解とは違います。大陸の大…
黄老思想における道器論と陰陽論・三才思想(その1) | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
中華伝承医学入門講座の講義ノートより 道器説と気の思想 『老子』五十一章 陰陽魚 「道之を生じて、徳之を畜(やしな)い、物之に形(あら)われて、器之になる。是(ここ…
黄老思想における道器論と陰陽論・三才思想(その2) | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
中華伝承医学入門講座の講義ノートより 気一元論 上述したように、現象世界すべてが気によって生じるという考え方を気一元論とよびます。人間の体や意識・感情も気によって…
黄老思想における道器論と陰陽論・三才思想(その3) | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
中華伝承医学入門講座の講義ノートより 気~中国的イデア論 あまり指摘されていないと思いますが、中国における気の思想は、西欧におけるイデア論と同質のもので、中国的イ…
インドの三徳(triguṇa)説と老子の徳との関係 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
サーンキャなんかのtriguṇa説、つまり sattva・rajas・tamasと展開される説を三徳説と訳されることがあるが、この徳という用語は道家の徳のニュアンスを援用したものでは…
陰陽五行を否定した鍼灸が見失うもの | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
陰陽五行や神秘主義的な部分を取り除いて中国医学は発展した、と考える人がいてもおかしくはないが、発展というより大衆化したと表現する方が正確だろう。 実際に日本でも…
基本思想
精神は中国医学・鍼灸医学に由来する言葉 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
「心神喪失と中国医学・鍼灸医学」というコラムで心神という用語は中国医学・鍼灸医学由来の言葉だとして、神の本来のニュアンスを以下のように書きました。 神は二種類の…
心神喪失と中国医学・鍼灸医学 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
心神喪失という言葉があります。ちょっと古いですが『平成3年版 犯罪白書 』に、 「精神の障害によって,自己の行為の是非善悪を弁別する能力を欠くか,又はその能力はあ…
黄老思想における天人相関説の基本構造と『黄帝内経』 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
『国語』越語下篇における天道論の基本構造 今から30年ほど前、出土文献を元にした黄老思想研究の先駆的研究者である淺野裕一先生が『黄老道の成立と展開』を出版された。…
古典に記されている季節の脉状と因地制宜 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
Twitter投稿まとめ 古典に四季の影響を受けた脉状として弦だの洪だの鈎だとというのがあるんだけど、その解説に「弦とは××という脉状である」と再定義されていることがある…
古代中国医学は巫(祝由)を否定したのか? | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
鍼灸は西洋医学的発想だけでそれなりに効き、それだけで治療院も繁盛させられることができる。しかし古典にのっとってマジカルな面を取り入れないと効かないものも多々ある…
気口九道脉診
気口九道脉診を使った症例~心窩(みぞおち)のつまり感 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
このサイトにおいては、一部の例外を除いて症例を掲載しないことにしています。以下の症例は『埋もれている脉診の技術 気口九道』の編集代表の平口先生から求められて、掲…
気口九道の配穴例(初級篇1~配穴事典を使った選穴法~) | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
気口九道を使った治療の組み立て方は簡単なものから高度なものまでたくさんあります。 以下に、既存の配穴事典を使った治療の初心者向けの使い方例を挙げてみます。 1)症…
鍼灸の技術
捻転法の口伝 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
私が師匠から習ったた古流の捻転法は教科書的な記述とは発想が大きく違い、その威力に驚くとともに失敗したときのリスクも考えさせられるものでした。詳細はここでは省きま…
脉診法の構造のこと | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
『黄帝内経』『難経』『傷寒論』に記載されている古代医学の種々の診察法は、それぞれに世界観や人体観・病理観があってその構造にしたがって組みたてられています。なにが…
左右の経穴を使い分けて陽気と陰気の昇降を行う話 | 南森町・大阪天満宮のかしま鍼灸治療院
初心者向けの入門講義からの抜粋。 某所で若い鍼灸師にアドバイスしたところ、経穴の左右選択について意見をもとめられました。 たとえば足三里という有名な経穴があります…